ヤンキーとあたしと嘔吐~君に贈る物語~
「身近に喘息持ちがいるから、お前が違うことくらいすぐわかるわ、バーカ」


「バっ……!?」

「ぶはっ!」

「なんで笑うの!!」




「お前の嘘が下手すぎて笑いこらえるの必死だったんだよ」


はあ?さっきの顔ってそうゆうこと?!
ちょっと気にして損した!!



「最悪……」





今まで誰にも気づかれず、言わなかったのになんでこいつにはあっさりとバレちゃうの?




「キスして吐かれ、ハグして吐かれ、ゲロつけられ、俺の方が最悪なんだけど???」

「だから誰のせいだって……」


「ごめんごめん、でも俺だって傷ついてんだって……だから男性恐怖症。治すの手伝ってやるよ」




「は?だから男性恐怖症とかじゃない……」


「じゃあなんだよ!教えろって!クリーニング代&俺の傷つけた代償として!な?!」




「絶対楽しんでるでしょ」




「バレた?」

そういってニカッと笑ったと同時に、一重の目が細くなった。

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