ヤンキーとあたしと嘔吐~君に贈る物語~
「教えろって!!」
ひぃ……なんで急に怖いんだよ……


「そんなすごまないでよ。ト……トラウマがあるだけ……それだけ」



「それだけって!!!!それだけにしては吐きすぎだろ!!」





人の悩みをゲラゲラとお腹を抱えて笑いだしたよ、こいつ。

むっかつく~




「あたしはやだ!!」

「じゃあクリーニング代5万だせよ!」

「5万?!」
そんなするわけないでしょ?!

「制服じゃなくて下に着てる服が高ぇんだよ」

「なんでそんなの着てんの?!?!?!」

この男、ホントに高校生かよ?????


「ほら、5万だすかお前の男性恐怖症治すかどっちがお前得?」



「俺がお前のトラウマ消してやるよ」




んな、むちゃくちゃな!!!


「もう知らない!」


リュウヤを振り切って、駐輪場まで走った。

「知らないってことはOKってことでいいよなー!?」


後ろから悪魔の声が聞こえたが、あたしは自転車に急いで乗って立ち漕ぎで帰った。
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