ヤンキーとあたしと嘔吐~君に贈る物語~

「行こうぜ!」


くしゃと笑う顔に、ドキッとする。




「うん」


こんなに頑張ってくれてる。
あたしも何か頑張りたい。




戻れるかどうかはわからないけど、なにか……





2人で登校するとリュウヤが校門にいた。
生徒指導の先生となにか話している。



「お前何度目だよ!もう次は庇いきれねぇからな」



自転車を置いて駆け寄ってリュウヤの顔を覗き込むと、傷だらけだった。



「リュ……?!」




「おーマリ。おはよ」

「ど、どうしたの、その顔……」


「ちょっと昨日、他校のやつと喧嘩してな~あいつら5人で急にくんだもん」


「ええ……」



喧嘩するんだ……ヤンキー同士とかほんとにあるんだな……



「ちゃんと冷やさないと……ちょっと待ってて」

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