強引な彼と恋のマジックドライビング

「お母さんっ！
余計なこと言わないで！！｣

慌てて母の口を私の手が塞ぐよりも早く母は嬉しそうに

「あらっ、だって蓮陽の恋人でしょ？

朝陽と結婚して一緒に家を継いでくれるんでしょ？
なかなか連れてこないから、お見合いを断る為の嘘かと思っていたんだけど…。
ふふっ、イケメンじゃない、朝陽｣

にやつくお母さんに蓮司の顔を見ることができなくて…。

黙ったままの蓮司に、私はこの場から逃げ出してしまいたかった。

馬鹿だな。
つまらない嘘なんてつくから、私が長い間蓮司についていた嘘もばれてしまった。

わかってしまった私の気持ち。

結婚式間近の蓮司に知ってほしくなんてなかった。
最後まで絶対に口にするべきじゃなかった二文字の言葉。