【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
お風呂からあがり、リビングに向かう。


「……寝てる、よね?」


薄手の毛布をそっと、セロにかけた。


一応ね。


寒さとか感じないかもしれないけど。


ご飯作ってくれたし。


よし。


わたしは部屋で課題して、明日に備えて寝なきゃ――


「どこへ行く」

「ひゃ、」


腕を引っ張られ、ソファにダイブ。


「起きてたの?」


……不機嫌な悪魔様の上に、着地。


「貴様が近づいてきて目を覚まさない方が難しい」

「そっか」

「逃がさない」

「待って。わたし課題しなきゃ!」

「諦めろ。貴様は今から俺に喰われて朝まで目を覚まさない」

「こ、困る……!」

「課題なら俺がやっておいたことにしてやる」
< 191 / 484 >

この作品をシェア

pagetop