【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
『どうかしたか』


やめて、セロ。


「……ごめん。もう。眠くて」


セロの舌が、わたしの肌を伝う。


電話ごしにタスクにこの状況が伝わってしまいそうな気がして、どうしていいかわからない。


うまく、話せない。


『そうだよな。明日持ってく。プリン』

「……あ、りがとう」

『刹那? やっぱ調子悪いんじゃ』

「へいき!」


セロのバカ~!!


『刹那』

「……ん?」

『いや。また明日な』

「うん。おやすみ、タスク」


電話を切ったセロが、わたしの携帯をカーペットの上に放り投げた。


「なにするの……!」

「壊れてはいない。画面も割れなかった」

「スマホのことじゃなくて。なに考えてるの!?」
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