【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

と、そこに


自転車がものすごいスピードで直進してくる。


「うわっ」


よけるも、思わず、よろめく。


(ころぶ……!!)


「――もっと周りをよく見ろ」


次の瞬間、

わたしはセロの腕の中にいた。


つまり


抱き寄せられていたのだ。


「ありがと」


一瞬で戻ってきて抱き抱えるなんて、人間にはできない。


セロだからわたしを助けられた。


「傷でもできたらどうする?」


……品質管理。
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