【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
おさえつけられていた両腕が、急に、軽くなる。
「釣り合わないという判断を。どうして君がする?」
柔らかいもので、包まれる。
わたしが授業に向かうとき、まだ屋上で寝てるって言ってたのに。
助けに来てくれたの?
「……セロ」
「睡眠を邪魔した代償は。あとできっちりと払ってもらう」
顔面蒼白になる、先輩たち。
「扉の鍵。ちゃんと閉めなかったの!?」
「閉めたし!」
「ねえ。それより、いつの間に……」