【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
そんな白咲さんが、わたしを助けてくれた。
表情一つ変えずに女子を打ちのめした。
カッコいい……!
ちょっと毒舌すぎるが清々しい。
聞いているこっちがスカッとした。
と、白咲さんがわたしから離れていく。
「ま、待って!」
わたしの声に、白咲さんの足がピタリと止まる。
うっかり躓いて転倒でもしようものなら折れてしまいそうなほど、細い。
少食……なのかな。
「ありがとう!」
「別に。ああいう連中が嫌いなだけ」
「誰かにさっきみたいに言ってもらったの、初めてで。嬉しかった。本当に、ありがとう」
「それは違うと思うけど」