【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

ちがう……?


「あなたが一緒にいる、男の子」

「セ……黒羽根くん?」

「いいえ。もっと日に焼けていているひと」


ああ、タスクだ!


「タスクがどうかしたの?」

「あの人も言っていたから」

「え?」

「あなたのことを罵倒していた子に注意しているのを見たことがあるの」


――――!?


「ほんとに?……タスクが?」

「その様子だと。知らなかったのね」


タスクは、めちゃくちゃ、鈍化だから。


わたしに悪口を言っている子がいるって気づいていないと思っていたのに。


守ってくれていたの?


「『あいつのことそんな風に言ったら許さねぇ』って言っていたかしら。いいひとね」


そんなことを……?
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