【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
ふと、気づく。
リクさんの制服から微かに漂ってくる
日常生活でわたしがあまり嗅ぐことのない、あの香り。
「タバコ、吸ってるんですか?」
「悪い?」
「ダメですよ……未成年なのに」
「警察みたいなこと言うんだな。うちの学校の生徒は校内でも平気で吸っていて。それを教師は見過ごす」
「え、先生に注意されないんですか。なんで……」
「箱入りには想像つかねーか。俺たちの日常は」
セロに出会って、日常が、崩れた。
ありもしないことが現実で起きている。
けれど
たとえ悪魔に出会わなかったとしても
すぐ近くに"非日常"は存在していて
いつ、なにをきっかけに、人は
知らない世界に足を踏み入れるか
わからない――……
「2人で抜けるか」
「へ?」
「あいつらが盛り上がってる間に」