Keeper.ll
背中が思ったよりも強くてヒリヒリするけどおかげでスッキリした気がする。周りを見渡せばいつもよりもちょっと盛りあがっている熱気。
それに口角が少し上がる。だってせっかくの体育祭なのだ。ああ、確かに楽しまなければ損ではないか。
『ありがとう、希望さん。』
「いいのよ、里香ちゃんが残りの競技全て1位取ってくれればね!」
『なかなか無茶を言いますね?というか私がなんの競技出るか知ってるんですか?』
「花形の選抜リレーのアンカーでしょ?」
『……なんで知ってるんですか、そこまで行くともう不気味ですよ…。』
失礼しちゃうわね、とぷりぷり怒り出す希望さんにつられて笑いがこぼれる。
せっかく、笑えたはずだったのに。
希望さんは笑顔になった。そしてそのまま告げたのだ。
「あんた達が競技として喧嘩をやる時に暴走族来るわよ、多分。
しかも、かなりの強敵が混ざってるみたいね。まっ!頑張りなさい!」
『それは笑顔で言うテンションじゃないですね〜!?!?』
ふんわりとあがった私の口角がピシリ、と固まった瞬間だった。