Keeper.ll
「もう少し近くに行かない?」
そう言い出したので運動場の方へと出る。応援席はだいぶ後ろにあるのだ。……乱闘になった場合の被害が出ないように。
そしてここの高校は不良校ということもあり基本的に体育祭や文化祭は保護者などの外からやってくる人に対してオープンになる。
その隙を漬け込まれて敵襲なんかが起こるんじゃないかと思ってるんですけどね。もしも何かあって誰も保護できないとなった場合千歩のことは希望さんに頼むつもりだ。だから千歩に会いたいと言った希望さんを断らなかったのも、まぁ、理由としては無くはない。
「希望さん、身長高いですね。何センチくらいあるんですか?」
ててて、とこちらを追いかける千歩。悠々と歩く希望さん。およそ30cmくらいの身長差だろうか。
「確かこの前測った時は189だったわ。」
『……はぁっ!?そんなにあるんですか!?』
「え、大きい!」
千歩が目をまん丸にしている、多分私もそれくらい開いているのだろう。なんであんたまでそんなに驚いてるのよと言うように呆れた目を向けられた。
「あと1cmで190だったのにギリギリ行かなくて、すごく悔しかったのを覚えているわ。……これくらいなら見えるし近づいても大丈夫ね。」
いや確かに悔しいかもしれないけどそれでも十分デカいよ。