Keeper.ll
曲がり角がだんだんと近づいてくる。
あと、10秒程だろうか。
10
9
8
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待て、これは……かなりまずいかもしれないぞ。
『2人とも、待って!!』
私が叫んだ言葉に、2人が肩を揺らして止まる。不思議そうな顔をした千歩と、嫌そうな顔をした夏川。
だけどそんなことは気にしていられない。2人の前に出る。夏川の肩を押し、千歩を挟んで守るような陣を取る。
何故か?
それは簡単。
「あはァ!気配消してたのにバレちゃったァ〜!」
____"ヤバい"奴がいるから。
そう、多分これは本当にヤバい。毛穴がブワッと広がる。
空気がピリピリする。
建物の影。そこからでてきた1人のでかい男。その後ろに何人か着いている。
後ろ……夏川側からも人が数人集まってくる。多分カーブミラーから見えたヤツらだ。
あの後ろのやつは強くない。目の前の大男の後ろにいるやつも強くない。いわゆる雑魚ってやつ。
だけど、この大男。私の訛った体で相手を下手にすれば、もしかしたら負けるかもしれないなこれ。
寒気が走るのを止める。落ち着け、考えろ。今まで出会った中でもっといただろう?【あの人】とか。希望さん、そして【あの人】の父親の暁止さん。
ほら、その人たちと比べればこれくらい……。大丈夫。