Keeper.ll




曲がり角がだんだんと近づいてくる。


あと、10秒程だろうか。




10


9


8


.


.


.



待て、これは……かなりまずいかもしれないぞ。



『2人とも、待って!!』



私が叫んだ言葉に、2人が肩を揺らして止まる。不思議そうな顔をした千歩と、嫌そうな顔をした夏川。


だけどそんなことは気にしていられない。2人の前に出る。夏川の肩を押し、千歩を挟んで守るような陣を取る。





何故か?


それは簡単。




「あはァ!気配消してたのにバレちゃったァ〜!」



____"ヤバい"奴がいるから。



そう、多分これは本当にヤバい。毛穴がブワッと広がる。

空気がピリピリする。



建物の影。そこからでてきた1人のでかい男。その後ろに何人か着いている。



後ろ……夏川側からも人が数人集まってくる。多分カーブミラーから見えたヤツらだ。


あの後ろのやつは強くない。目の前の大男の後ろにいるやつも強くない。いわゆる雑魚ってやつ。

だけど、この大男。私の訛った体で相手を下手にすれば、もしかしたら負けるかもしれないなこれ。


寒気が走るのを止める。落ち着け、考えろ。今まで出会った中でもっといただろう?【あの人】とか。希望さん、そして【あの人】の父親の暁止(あきと)さん。

ほら、その人たちと比べればこれくらい……。大丈夫。

< 67 / 145 >

この作品をシェア

pagetop