Keeper.ll
バキッと何かが折れたような鈍い音がした。
「グァァッ、なん……、で?薄さん」
「もっと綺麗な声で鳴けよォ。お前汚いから嫌い〜。」
霧雨はおもちゃで遊ぶかのようにいとも簡単に人の足を、仲間の足を、折ったのだ。
ニタニタとそれでも笑顔を変えない霧雨は本当にサイコパスと言う言葉がピッタリ合う。あながち私に言った、首の骨を折るという言葉も間違いでは無いのだろう。
もし、私が希望さんと修行をしていなかったら。もし、前回の時に希望さんと一緒に反射訓練をしていなかったら。
私は多分、死んでいた。