Keeper.ll
『呼び出された?誰に?』
そっと、探ってみようとしたけれど
「それは君が自分の名前名乗ったら考えてやってもいいよォ〜?」
やはり ゆらりと躱されてしまった。
『それは残念ね。』
でもこっちには時友もいるし希望さんもいる。残念ながら、Kの頃はJackと言われる参謀ポジションに座っていた人は別にいたから私自身はパソコンを主とする情報集めは出来ないけれど。
最後に蹴りを1発、入れようかとも思ったけれど早くどっかに行って欲しいので手は出さない。変に怒りも買いたくないし。
「じゃァ、俺戻るわ。バイバイ、霙ちゃん。結構楽しかった。」
ヒラヒラと手を振った、片手に仲間の残骸を持った高身長美青年はニヤリと笑った後に私に背を向けた。
「今度会う時はもうすぐある、体育祭だねェ?」
ヘラヘラと伸ばした腕で首の後ろを掻きながら。
『…はっ、?』
零した私の困惑した声は届かなかった。
まるで、嵐のような男だった。