Keeper.ll



結果、千歩やクラスのこと協力をして3本くらい棒を陣地に持ってきた。他に3本、合計6本がA組の陣地にあることになる。


そして元々用意されていた棒の数は、10本。


つまり、


「A組対C組___、A組の勝利です!」



私たちの勝ちだ。



「やったね、里香ちゃん!!!」


『やったね、千歩』




ここからB組とC組やら何やら戦って、A組が1位、D組が2位、C組が3位でB組が4位となった。



「楽しかったね!」

『まぁ、楽しかったかな。結構怖かったけど…』

「勢いが強かったもんねー」


わかるわかる、というように頷く千歩だけどあなたも相当だったという言葉は隠しておこう。


千歩の形相はだいぶ凄いことになっていた、それはもう百年の恋も覚めるくらいには。千歩に恋したことないからわかんないけど。


【あの人】がそんな顔をしたら……いや、しないわそもそもしないけど。そういえば必死になった顔って見たことがない気がするな。


あの人は私の前ではいつも笑っていた。いつも、いつも。コロコロと表情が変わるけれど本当に泣いている所を見たことはない気がする。


『あ、そっか。』


泣いてるところを見た事がない。見たことは無いけれどつらそうな表情をしているところはある。だけど、怒ったところを見たことがない気がするのかもしれない。
< 93 / 145 >

この作品をシェア

pagetop