Keeper.ll



私が出る種目ではありませんように。朝イチからキャットファイトを繰り広げて疲れたのだ。こんなに疲れてるのに敵を迎え撃つことは出来るだろうか?というかいつ来るのだろうか?


朝学校に着いた時、神龍のOBだという人を紹介してもらった。多分、前に時友が言っていた人達だろう。不審な人が来ても俺たちだけじゃないから大丈夫だよ、と。確か、もしも避難せざるを得ない状況ができた時率先して助けてくれるとも言っていた。


なんと理事長2まで話が伝わっているらしく。あんな堅物みたいなやつにどう融通を着けたかは知らないけれど神龍って凄いんだなって本当に心の底から感じた瞬間だった。



「次は玉入れだ。」


『玉入れ……ってことは出なくていいのか。』


「ああ、俺達も誰も出ない。」

『メンツ同じ競技に固まりすぎでしょ』

「その方が楽だろう?」

『さぁ?見てて楽しいには楽しいかもね。』

「いや楽しくないでしょ!いつも味方のみんながちょっと敵っぽくなって戦うのが盛り上がる戦法なはずなのに!少年誌ではよくある手法でしょう!?言ってやってよ龍くん!」

突然千歩の猛攻が始まる。というかなぜに十勝へ振るのだろうか。


「俺…?俺はそんなに少年誌を読まないが…」

「イヌオくんの漫画は少年誌でしょ!」

「はっ……!!」


なんの茶番なんだこれ。
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