ウチの塩が切れました。
キラキラした女の子がジャ◯ーズに憧れたりするのと、同じ感情。
そりゃあ、スキャンダルとかあったらちょっとは落ち込むだろうけど、それでも私は善良なファン。応援するつもりでいた。
いた、のに……
まさかその相手が自分だなんて、考えるわけない。
学年で可愛いと噂の女の子と塩崎くんを脳内で並べたことはあったけど、そのパターンは頭になかった。
『なんで?』
『塩崎くんは、私にとってアイドルといいますか、』
『……違ってたら悪いけど、小宮さん、俺のこと見てたよね?しょっちゅう目が合ったし』
あ、やっぱり目合ってたの……!?
奇跡すぎる。ライブ中に自分に向けてウインクされた気分。
……って、そこじゃないんだってば。
『塩崎くんは、キリシタンの人がイエス・キリストさんと結婚したいと考えると思いますか』
『なにそれ』
『私は塩崎くん信者なんです……!塩崎くんは私にとって神さまなんです……!』