神楽先生はそんなに甘くない。
デビューは中学2年生のころ。
幼少期より病気並みに酷かった妄想癖と、唯一の趣味だったイラスト。それらを繋ぎ合わせて、「もういっそ妄想を漫画にしちゃえば?」という冗談半分な香帆の言葉に乗っかった私。
理想の男性と、理想のシチュエーションで。
描くことで、妄想が具現化されていく感じがたまらなく楽しかった。
実際に描いて、香帆に一番に見せたけど、その時は本当に驚かれた。でも香帆は馬鹿にせずちゃんと読んでくれた後、面白いって感想を手紙に書いて渡してくれて。