神楽先生はそんなに甘くない。

「でも本当、茉白って残念だよね。」

「......へ?」

口内の唐揚げをごくっと呑み込んで早々、開口一番に「美味しい」じゃなくて、謎に貶され呆気に取られる。

「だって茉白って料理できるし、勉強もできるし、顔も可愛くて、プラスちょっとポンコツなところが天然っぽくて可愛いって言ってる男子も多いのに、理想が限定的すぎて彼氏どころか好きな人さえできたこと無かったじゃん。」

なんか不憫だよな〜ってずっと思ってたよ、そう締めくくって、再びお弁当に箸を伸ばした香帆。

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