神楽先生はそんなに甘くない。

そうして結局私は香帆との会話を一旦中断し、進んでない昼食を早急にとることにした。

二つのことが同時に出来ないのでそうするしかない。

それから数分、お互い無言で食べ進める。

別に無言も苦じゃない関係ってよくよく考えるとすごいよな〜と、どこか他人事のように脳みその端っこで考えながら。

「(あ、今日の卵焼き大成功かも...。)」

ほのかに甘いのが好みだが、目分量で調味料を入れてる分、毎日若干味の違いのあるそれの、今日の甘さ具合が絶妙で、なんだか嬉しくなった。

そのとき。

< 28 / 79 >

この作品をシェア

pagetop