保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

「……そう。じゃあもう付き合ってるのと変わんねーじゃん」

「……いや、夏目くんの気持ちは、まだ、」

「は?なんで?あんなのどー見たって……」

「色々、あるのっ」

泉くんには関係ない。
まるでそんな風に突き放すみたいにそう言った。

夏目くんの本性がどれほどのものかとか、過去の抱えてるものとか、天井先輩とのこととか。

泉くんはなにも知らないもん。

何にも。
説明できっこない。

「……あ、そう。ごめん。ただ俺は、郁田のことが心配で……。悪い。余計なお世話だったよな」

「……っ、」

友達に心配してもらって、自分が最低な態度を取ったことに気付いてハッとさせられる。

「郁田と夏目の間になにがあるのか知らないけど、あいつが郁田のこと泣かせるなら俺も黙ってないから」

「えっ……」

「それ、夏目喜んでくれるといいな」

泉くんはそう言って私の頭を撫でてから、お店を出ていった。
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