eternal〜守りし者〜
まるで、幼な子と言うべきか…それとも少女と言うべきか…。そんな鈴を見たのは久しぶりの様な…。空我は鈴が出て行くと、大きく息を吐き出した。

『よほど楽しみにされておるのですね。』

『あぁぁ…参ったもんだ…。』

『でも鈴様のお気持ちも良く分かります。』

『…ん?』

『城の中と外では違うのです。…私も出来る事なら、城の外で空我様と歩いてみとう御座います。』

『……紗江…。』


紗江が鈴を羨む様な笑みを浮かべると、空我は女心と言うものに気付かされた。


『……夢のまた夢ですね。そんな贅沢。』


『いゃ…ゆっくり身体を休めたら…殿に許しを貰えぬか1度話してみる…。1日は無理かも知れぬが…それは…何とかして…。』

自分を思い、その願いを叶えようとする空我の手を紗江はそっと握った。

『お気持ちだけで…。紗江はこれ以上の幸せがあると思うと、なんだか怖くなります。今は2人で…お涼の手も借りながらですが…お父上と、殿の名を頂いたあの子を大事に育てて参りましょう。』

母となった紗江の優しくも力強い眼差しに空我は手を握り返し頷いた。

『…母の顔になったな紗江…。俺は、父の顔になれているのか?』

自信無さげな表情の空我。

『…大吾様の様な父になるのでしょ?』

『そうだな…うん。きっとなる。』

そう言って微笑む2人を見てお涼は呆れ顔をしながらも気持ちはとてもホッコリしていた。
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