eternal〜守りし者〜
翌朝、鈴が目覚めると将季は身体を起こしていた。

『殿…?お目覚めでしたか?』


『…あぁ…とても良い夢を見た…。』


『…夢?』


『……父上が居て、母上も居て…俺の隣に鈴…。皆で桜を見ていた…。』


鈴は身体を起こし、子供達に布団を掛け直すと将季の隣に座った。

『…桜…ですか?』

『あぁ…。何故今頃桜なのかは分からんが…ヒラヒラ舞う花びらで子供達がはしゃいで…紗江は大季を抱いて、それを空我が見つめてる…。大吾が酒を飲み過ぎて、師匠が怒ると権蔵は笑って…あの頃の艶女達が皆踊っておった…。』

『…なんと楽しげな夢……そうですか…。お父上や、お母上…大吾様もおられた…。私も同じ夢を見れたら良かったのに…。』

将季は鈴の手を握ると顔を見てこう続けた。

『…権蔵の隣に、呼遙も居たんだ…。笑っておった…お前にそっくりで…笑って…。』

『…………………呼遙が…。』

『何故この様な夢を見たのか…でも…とても幸せな夢であった…。覚めるのが、勿体ないくらいにな…。』

それを聞いて、鈴も幸せな気持ちなった。

『…不思議です…。』

『………ん?』

『……今、呼遙が笑った気がします。』


鈴は例え夢であっても、呼遙が笑っていた話す将季に嬉しくて涙が出そうな程胸いっぱいになった。
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