eternal〜守りし者〜
籠を担ぐ男の1人が、将季から幼な子を預かった。すると、将季は鈴の前に立ち佐護路に届く様気を放った。

『…………殿…。』


『……雛多…と申したか……そなたの恨み…この将季に向けられたもの…。他の者は手を出すな……これは、俺の問題だ……。』


『……えっ!?』


『分かったな鈴…。』


戸惑う鈴…急ぎ戻った佐護路にも将季はその様に伝えた。


『佐護路ッ!鈴を頼む…。』


決して刀を抜かない将季に佐護路も鈴も不安を抱いた。


『……俺を殺(ヤ)ったら、そなたはどうなる…?』


『……何?』


『……今俺を殺らねば、そなたの恨みは一生続くのであろう…?もし今ここで俺を殺れば…そなたの心は救われるのか…?』


鈴達は動揺した。


『……だとしたら…死んでも良いと…言うのか……。』


雛多の目から大粒の涙が溢れ出た。


『……構わん……それで…そなたの恨み晴れるなら……この子の優しい母としてこの先も生きてくれるのなら……この命…惜しくは無い…。』


『…殿ッ!』


佐護路は思わず声を発した。


『…いぃ…。俺はもう十分幸せというものを感じ得る事が出来た。もういつ死んでも悔いは無い…そう思えるまでに…。だが、その裏でこんなにも苦しめた者がおった。俺のせいだ…。子に罪は無い…この親子にも…その様に生きて欲しいのだ…。』
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