eternal〜守りし者〜
『……黙れッ!黙れッ!そんな話で…この刃引っ込めたりはせぬぞッ!』


泣きながら小刀を向ける雛多の顔は、鈴達にとてつもない悲しみを伝えた。


『死を覚悟で参ったのであろう…?誰もそなたに手出しはさせぬ。その罪も問わぬ。俺を殺ったら、この子を連れてこの場を立ち去れ!!……そして、生きろ…。』



雛多は震え出す手を必死に抑え叫ぶとともに真っ直ぐ将季へと駆け出した。

両手を広げ迎え入れ様とする将季を見て、鈴は思わず身体が動いた。

佐護路が叫ぶ。


将季の胸に鈴の背中が当たると、雛多の手元は鈴の肩に…。


『………鈴…。』


驚く雛多に鈴はこう口を開いた。


『……そなたを…罪人には…しとうなぃ…。殿がそれを許しても…そなたの中で…その罪が消える事は無い……これ以上…そなたを苦しめとうは無いのです……。』


雛多が手を離し1〜2歩後退ると、将季は鈴を抱えて名を叫んだ。


『鈴ッ!鈴ッ!手を出すなと申したのにッ…何故…ッ。』


将季が血で染まる鈴の肩を必死で押さえた。


佐護路は男から幼な子を引き取ると、その子を雛多に抱かせた。


『直ぐに立ち去れ。そして…己に掛けられた言葉を決して忘れるなッ。』


佐護路は険しい表情で雛多の耳元に囁いた。


雛多は華の顔をジッと見つめ、一礼するとその場を去った。
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