eternal〜守りし者〜
『…今宵…お父上とお母上は、城に戻れぬやもしれぬと連絡があった…。』


『……何故です?』


将呼は不安な表情を浮かべた。
お涼もまた、何かあったのだと察し沙莉の肩に手を添えた。


『大丈夫です。若や姫に持ち帰る土産にちと迷うておるだけに御座います。城下には、それは幾つもの店がずらっと並んでおって…それを全部回ろうとすれば3日はかかると言われておるのですよ。お2人がお戻りになられるまで良い子にされますよう、お涼にも宜しくと…。』


将呼は沙莉の手をしっかり握った。


『大丈夫だ紗江。沙莉も大丈夫だな!』

『………はぃ……。』


そんな2人を見てお涼は紙風船を見せた。


『さぁ!続きを致しましょうぞッ!』


お涼の笑顔に沙莉は笑顔で返事した。


紗江が目で語ると、お涼は僅かにコクンと頷いて沙莉と将呼を庭の方へと誘った。



おさじが部屋から出て来たのは日が暮れる頃だった。


『おさじッ、鈴様の容態は…。』


廊下で待つ3人が一斉に立ち上がり、空我の問いにおさじはこう答えた。


『何とか出血を止める事は出来ましたが…傷の方がかなり深く、もう少しで貫通する寸前に御座いました。今は薬で眠っておられますが、目覚められたら激しい痛みを伴うでしょう…。鈴様がどこまで痛みに耐えられるか…。少しでも動けば傷口に触ります故、暫くは安静が絶対に御座います。何があれば直ぐお声掛けを…。』

そう言っておさじが一旦その場を去ると3人は頭を下げ、深く息を吐いた。
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