eternal〜守りし者〜
将季は一晩中鈴の側を離れなかった。


『……お前は下がって良い。紗江と大季の元へ戻れ。』


『…いえ。鈴様がお目覚めになられるまでは殿のお側に…。紗江も、今はそうせよと申しおりますので…。』


『…そうか…お前が居てくれると心強い。』


鈴は明け方ゆっくり目を開けた。


『…鈴…?』


傷が痛み顔をしかめる鈴に将季はおさじを呼ぶよう空我に伝えた。


『鈴ッ、痛むかッ?今おさじが来るからなッ!身体を起こすな。傷口に触る。』


不安で不安でしょうがない…そんな顔をする将季に鈴は痛みを堪え笑い掛けた。


『……良かった……ご無事で…。』


『…何を申す…。お前が無茶な事をするから…俺は…今の今まで生きた心地がせなんだ。』


『……申し訳…御座いません…。』


『謝まるなッ…謝まるな鈴……。』


そう言って鈴の頬を撫でると、将季はボロボロと涙を落とした。そんな将季を鈴は柔らかな笑みで見つめ返した。


『…子達の事は案ずるな。何も気にせず、今はゆっくり休め…。』


『……はぃ…。』


部屋におさじが来ると、脈を取り顔色を確認し安堵の表情を見せた。


『朝と晩、薬を塗り包帯を替えに参ります。それ以外は決して身体を起こさぬよう。あと…こちらが痛みを和らげる薬、それでも痛みで眠れぬ時はこちらをお飲み下さい。』


鈴はゆっくり瞬きをして頷いた。
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