eternal〜守りし者〜
『……では、ゆっくりお休みになられよ。』


おさじが部屋を出て行くと、空我も安堵の表情を浮かべた。


『…とりあえず、鈴様がお目覚めになられたと…紗江に。きっと…寝付けてはおらんでしょうから。』


『あぁ。心配掛けてすまなかった…。』


部屋を出て行く空我を将季は呼び止めた。


『…空我……。』


『…はぃ。』


『…ありがとう。』


『……えっ?』


『友として側にいてくれた事…感謝する。』


空我はその言葉に胸がいっぱいになった。


『……いぇッ。』


笑みを溢し掠れる声で頭を下げ襖を閉めた。
空我は襖の向こうで必死に涙を堪え笑っていた。

部屋の中では、将季と空我のやり取りを聞いていた鈴が微笑んでいた。


『………ん?』


『……なんでも…。』


『なんだ?』


『…あの子達にも…いつか、空我の様な友が出来ると良いな…と、思っただけです…。』


『うん…。そうだな。』


そう言って将季は畳の上に横になると、安堵して気が抜けたのか鈴の手を握りそのまま軽く眠りについた。そんな将季の寝顔は鈴にとって何よりの薬であった。鈴は治療を終え薬で眠らされている間、夢を見ていた。それは、将季が話したあの桜の夢であった。


"まだよ…お姉ちゃん…まだ…"


夢の中でそう言って笑う呼遙に会えた鈴。その言葉の意味が分かった様で"ありがとう"と心の中で呟いた。
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