eternal〜守りし者〜
『鈴ッッッッッ!』


襖の開かれた部屋の前で将季は眠る鈴の名を叫んだ。


部屋の前で中を見つめる将季の元に空我と紗江、佐護路と権蔵が駆け寄った。


1歩ずつ…ゆっくりと部屋の中へと足を運び始めた将季。




『…………………………嘘だろ…?』



鈴の前で膝をつき、両手で鈴の顔を包んだ。全く目を開けない鈴に将季は言葉を失った。



声にならない声で苦しそうに息をする将季と、ただ眠っている様にしか見えない穏やかな鈴の顔が紗江の涙を誘った。



『………さっきまで…ほんのさっきだぞッ………鈴……どうした…?……目を開けてくれッ…………。』


そう言って鈴にしがみ付く将季を空我は目を真っ赤にして宥めた。



『……殿ッ………殿ッ……とっ…………将季ッ!』



空我が将季の名を叫ぶと、涙で濡れらす目で将季は空我の顔を見た。


『……何故だ……何故鈴は目を開けんッ……空我ッ……教えてくれ……。』


そう項垂れる将季を空我はしっかり抱きしめた。


紗江は堪え切れず廊下へ飛び出すと、殺し切れない声を漏らして泣いた。


佐護路は片手で目元を覆った。





将季はこの日も鈴の側を離れる事は無かった。空我は黙って側に寄り添い、部屋の外には佐護路と権蔵が一晩中座り込んで鈴の死を惜しんだ。
< 148 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop