eternal〜守りし者〜
鈴の墓を参った帰り、空我は紗江の手を引き遠回りして城へと戻った。


『……少し、歩かぬか?』


『……はい。』


2人はゆっくり歩いた。


『なんだか…まだ信じられん…。』


『……………………。』


『…殿が、生きる事を諦めぬと仰った事だけが唯一の救いじゃ…。俺は、殿が覚醒したあの日から、ずっと思っておった…。殿は鈴が命を落とせば生きてゆけぬのでは無いかと…。生きる意味を見失ってしまわぬかと…それ程までに、鈴を愛しておった。』


『……はい…。』


『…鈴の居ない世など、俺にも想像出来なんだ…。』


空我の目から涙が溢れた。


『…鈴様は、私にこう仰っしゃいました。"紗江が思ってるよりも、殿はお強い"と…。"それを子達も受け継いでおる"と…。"あの子達の半分は私で出来ている…だから、大丈夫です"と笑ったのです。肩の傷がどれほど傷んだ事か…それでも、最後までその笑顔を絶やす事なくいて下さいました。本当にお強い方に御座いましたね。』


『…………あぁ。』


『…殿は鈴様をお守り出来なかったと…。でも、殿と夫婦になられた事で、自分の半分をお2人もこの世に残せたのです…。自ら愛するお方をお守り出来てその命尽きても、まだ自分の意思を受け継ぐお子達が居られる…。鈴様にとって、こんなにも幸せな事は無かったと…紗江はそう思います。』


『……うん。紗江もそう思うておるのか?』


『…はい。どんなに悲しい事があれど、この先もこの手を離さずにいる事で共に乗り越えて行けると信じております。』


空我は繋いだ手を強く握り返し静かに頷いた。
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