eternal〜守りし者〜
鈴はよっぽど疲れていたのか、珍しく深い眠りについた。口を開けて無防備な鈴の寝顔を見つめて笑うお凛。ふと、部屋の前に気配を感じた。鈴を起こさぬ様…そっと襖を開けると、その隙間の向こうに将季が立っていた。驚いて目を見開くお凛に将季は小声で言った。

『…ちと、いいか?』

お凛は頷いて鈴を振り向くと、将季の目にも眠る鈴の顔が見えた。

『こっちで…。』

そう言われ、お凛はそっと部屋を出た。

お凛は初めて中庭に出た。

『…如何されたのです?…鈴の事ですか?』

小声で問うお凛に将季はこう答えた。

『…いゃ、そなたの事だ。』

不思議そうな顔をするお凛。

『此処へ来て如何程になる?』

『…あと1ヶ月もすれば1年になろうかと…。』

『そうか…。思いの外、時が早く来た。』

『…と、申されますと…。』

『将軍として、初めての役目は艶女制度の廃止をと思っておった。そなたを里へ返す日が早まりそうだ。』

それを聞きお凛の目から涙が溢れた。

『すなわち、鈴と一緒に居られる日々も残り僅かだという事だ。そなたにだけは、それを伝えておきたかった。』

『………はぃ。』

『…それだけだ。お凛、そなたには世話になった。鈴を姉妹の様に可愛がってくれた事、感謝している。その恩に報いたい。』
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