キスして、ねぇダーリン?

「ごめん。今、俺情けないからちょっとだけ待って……」

私を抱きしめながら、深い息を吐き出した孝明さんはその後少し腕をゆるめると私は孝明さんの手に頬を挟まれつつ顔を上げた。

「俺、たぶん菜々美ちゃんが思っている以上に菜々美ちゃんが好きなんだよ。いい歳の男が歳下の彼女にガッツいたら引かれるんじゃとか、逃げられたら困るとか、そんな言い訳ばっかで動けなかった」

話しながら、今までに無い距離感にドキドキと胸が高鳴る。
孝明さんがコツンと額を合わせて見つめてくる目を真っ直ぐに見つめかえす。

「とんだヘタレでびっくりだろ? 俺、自分が暴走しそうで抑えてたけど、それで悩ませてたら意味ないよな……。触れてもいい? いや、もう我慢しない」


そんな言葉に私は頷くと目を閉じた。
それが合図となって初めて交わしたキスは、優しくて甘くて溶けそう。

孝明さんの気持ちが伝わってくるような沢山のキスに、初めてだった私はついてくだけで必死で唇が離れた時には軽い酸欠だった。


「あぁ、もう。ホント可愛くて無理……」

そんな言葉を呟く孝明さんに私は、整った所で言ってやった。


「もう我慢なんてしないで、キスして。ねぇ、ダーリン?」


そんな私の言葉は孝明さんの我慢のタガを外してしまい、この日一気に大人の階段駆け上がっちゃったのは言うまでもない。

でも、お付き合いもその先も全てあなたがいいの。

だから、私は初めてあなたの隣で迎えた朝に喜びを感じていたんだよ?

「あー、もう離したくないなぁ。菜々美が良いなら、ご両親に挨拶に行ってもいいかな?」

一歩を踏み出したらなんか、十歩くらい進んだけれど、私はそれが欲しかったのかもしれない。

「良いよ。孝明さんと付き合ってるのは話してあるし。でも、その前に……」

キスして、ねぇダーリン?

Fin
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