密室でふたり、イケナイコト。
エレベーターに乗って、5階のボタンを押しつつ、壁にもたれかかる。
きれいな夕暮れだなぁ…
「…………」
よし!!
気を引き締めなきゃ。
「お疲れ様です」
「お疲れ様〜」
廊下ですれ違う人にそう言うと、笑顔で同じことを返される。
角を曲がり、目的の部屋を見つけると、その重たい扉を開く。
「待ってたよ〜!
お疲れ様!!」
「月城ちゃん、今日もよろしくね!」
「期待してるよ〜!」
中に入った途端、たくさんの人に笑顔でそう言われ、
「はいっ!!」
わたしは強くうなずいた。