密室でふたり、イケナイコト。
「きゃははは!!」
「マジで〜?」
その声はどんどん近づいてきて、ここに向かっているのだと瞬時に理解する。
「な、成宮っ!
早くここ、出よう!?」
ここにいたら、何してんの?とか、言われそうだし!!
ただでさえ目立つ存在の成宮。
3年生にも人気があるって聞いたし、
何よりも、わたしといたなんてバレたら、女子に何されるか…
最悪の状況が頭をよぎり、慌てて教室を出ようとすると、
──────グイッ!
腕を掴まれてしまった。
「何してんの!?
はやく…っ!」
「今から俺の言う通りに動け」
「は!?なに言って…!」
「いいから」
頭大丈夫?そんな目で見たけれど、有無を言わさない目で睨まれ、従うしかなかった。