世界No.1の総長と一輪の花 エイプリルフール特別編
至近距離で合わさる目線。
詩優はただ何も言わずにまっすぐ見つめてくるから、どうしたいいのかわからない。
目を逸らそうとしても詩優からは逃げられない。
…ど、どうしたら……
頭の中で精一杯考えていたら、詩優の整った顔がゆっくり近づいてきて───唇が重なり合う。
「んっ……」
一気にドキドキバクバクと暴れ出す心臓。
顎に添えられた熱い手が頬に移動して、私の体温を一気に上げていく…。
さっきまでどうしようか考えていたはずなのに、今は一瞬で思考を停止させられて、キスを受けとめることしかできない。
「んっんんっ……」
1回唇が離れたと思ったら再び唇を重ねてきて、少しづつ甘い熱が体を支配していく。
私は少しも体を動かせなくて、詩優にされるがまま。
唇を重ねていたら、上唇を優しく食まれて。
甘い熱に完全に支配される前に、体を離してくれた。