『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「先輩って彼氏できたんじゃないんですか?」
佐々野さんが聞いてきた
「彼氏?」
「いつも先輩待ってた人です」
小林くんのこと…
「彼氏じゃないよ
残念でした」
「なんだー
最近ふたりじゃないみたいだから
アレ?って思って…」
友香の気持ちを知ってから
友香と小林くんと3人で帰ってる
相変わらずふたりはお似合いで
楽しかった
「先生よりぜんぜんいいと思うけどな…」
佐々野さんが呟いた
「え、僕がなに?」
そのタイミングで
先生がちょうど美術室に入ってきた
「なんでもありません
先生、風邪治ったみたいですね
変な病気じゃなくて良かった」
「佐々野さん、心配してくれてた?」
「いえ、うつりたくないな…って」
「あ、自分の心配ね…」
3人で笑った