『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「私、帰りますね」
私は脱衣場を借りて乾かした制服に着替えた
「ありがとうございました」
借りた服とバスタオルを畳んで返した
来ちゃいけなかったのも
帰らなきゃいけないのもわかるけど…
なんか立ち上がれなかった
ゆっくり髪を整えて
襟のリボンをした
先生は、ずっとタバコを吸ってた
先生だけど
先生じゃない先生
「タバコって、おいしんですか?
苦くないの?
どんな味?」
「んー、どんな…?」
急に先生の顔が近くなって
びっくりした
自分の鼓動が早くなったのがわかった