縁の下の恋
一理は、初めての仕事への意気込みがあるあまり、誰のコンサートであるのかを確かめずにいた。
会場には誰よりも一番早く着いた。
やったー!っと思ったのも束の間…
「誰っ!君さぁ、あれっ!女の子がこんな所に来るんじゃないよ!あっち行った行った!邪魔だからさぁ!」
「ああっ、すみません!松平と申します!宜しくお願いします!」
「あーーん!………そう言えば、何でか、女の子いたよなぁ!君かぁ!はははっ!悪かったな!俺は、結城啓吾~ゆうき けいご、って名前…田中チーフが、そう言えば、一人変わったの入ったから、宜しく頼むって、言ってたの、君?のことか?ふーん、そっかぁ!女の子に俺たち仕事教えるっつうのも、参ったな!まぁ暫くは、俺たちのやってるの、見てるんだな!邪魔になるなよ!判ったらっ、まずはそこを退いてくれっかな?」
「あっ!すみません!何でも、用を言い付けて下さい!」
「差し当たり…俺にコーヒー買って来て!」