授かったら、エリート弁護士の愛が深まりました
仕事が終わってスマホを見ると、【今夜、食事につきあって!】と聖子からメールが入っていた。育児で毎日忙しい聖子に光弘さんが『翔太のことは俺に任せて、たまには気晴らしして来い』と外出許可をくれたらしい。久しぶりに聖子とふたりで食事をしたかったし、黒川さんにそのことを伝えると、【帰りは必ずタクシーで帰ってくること。あまり遅くなるなよ】とメールの返信が来た。

「あ~、ここ、懐かしいね~! 菜穂、窓際の席空いてるみたいだから、そっち行こう」

「うん」

大学時代に聖子とよく通ったファミレスに来ると、大通りに面したいつもの窓際の席に座った。混雑のピークは過ぎたようで、店内にはまばらにお客さんがいる。

私はハンバーグのプレートを頼み、聖子はオムライスを注文した。お客さんも少ないからか、注文したものがすぐにテーブルに運ばれてきた。

ひとしきり他愛のない話をした後、聖子はスプーンに載せたオムライスをパクリとして盛大にため息をついた。

「はぁぁ、それにしても……あの人、ついに帰って来ちゃったかぁ」
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