授かったら、エリート弁護士の愛が深まりました
どれくらい眠っていたのだろう。薬が効いているせいか、幾分身体も楽になった気がする。
病院で、私は風邪と診断された。熱も一過性のもので大事には至らずに済み、薬を飲んでゆっくり休養するようにとのことだった。

深い眠りから目が覚めると私はベッドに寝かされていて、部屋の隅にあるスタンドライトの灯りだけがぼんやりと辺りを照らしていた。

もう夜……ってことは、私、一日中ずっと寝てたの?

スマホで時間を確認すると、時刻は二十時。

黒川さんに病院に連れて行ってもらったけど、仕事は大丈夫だったのかな……。

出張帰りで疲れてたはずなのに、悪いことしちゃった。

ああ、弥生さんにも連絡しないと、きっと無断欠勤したこと怒ってるよね……。

熱でうなされているときはそこまで考えている余裕なんてなかったのに、楽になった途端に気がかりなことが次々と湧いて出る。

疲れが溜まってたのかなぁ……。

聖子の分まで必死に頑張ろうとして多少無理をした節はある。聖子がいないとやっぱりだめだ、なんて思われたくなかったし、蒲池夫婦の役に立ちたかった。滅多に体調を崩すことなんてないのに、きっと紗希さんに言われたことがかなり精神的にショックだったのだろう。
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