授かったら、エリート弁護士の愛が深まりました
「いらっしゃいませ、おはようございます」

「あら、新しいバイトさん? 元気でいいわね、おまけに美人さんだし頑張ってね」

「はい! ありがとうございます!」

び、美人……初めてそんなこと言われた。なんか照れる。

学生時代にレストランで三年間アルバイトをしていた経験があったため、なんの抵抗もなく接客に馴染めた。レジの使い方も難しくないし、店に並んでいる商品も初日で全部把握した。

朝一番に来るという常連のおばちゃんにも聖子の両親からも“感じのいい店員さん”という太鼓判を押してもらった。聖子とおそろいの花柄の入ったピンクの三角巾とエプロンも会社の制服と違って堅苦しくなく気に入っている。

「菜穂ちゃん。うちの店ね、お昼過ぎに一度レジ金を確認するんだけど……任せても大丈夫かしら?」

「はい、大丈夫です」

初日だからと遠慮気味な弥生さんに私は明るい笑顔で応える。何事もハングリー精神が肝心だ。
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