授かったら、エリート弁護士の愛が深まりました
「聡、お前というやつは……」
その横には板垣さんの父らしき人が立っている。自分の息子の失言を知って、今にも爆発しそうな怒りを抑え込み、複雑な表情を浮かべている。
「松下検事、あの、これは――」
「何もかも聞かせてもらった。どうやら私は君のことを買いかぶっていたようだな」
一見落ち着いて見える父だったが、僅かに震えている唇を見れば完全に怒り心頭しているのがわかる。
父は普段温厚なだけに、ここまで怒るともう恐怖でしかない。
「君のお父上とは旧知の仲でね、その息子である君なら……と考えていたのだが、そうか、事案を選り好みする怠慢な検事だと、君は私のことをずっとそんなふうに思っていたんだな?」
「そ、それは……」
違う。本来ならそう言い逃れしたいところだけど、黒川さんが録音した音源がある限り誤魔化せばそれは嘘になる。完全に窮地に立たされた板垣さんは情けないくらいに身体を縮こませ俯いていた。
「松下検事殿、どうかここは穏便に――」
崖っぷちに立たされた息子の姿を、見かねた父である板垣警視総監が宥めようと間に入る。
その横には板垣さんの父らしき人が立っている。自分の息子の失言を知って、今にも爆発しそうな怒りを抑え込み、複雑な表情を浮かべている。
「松下検事、あの、これは――」
「何もかも聞かせてもらった。どうやら私は君のことを買いかぶっていたようだな」
一見落ち着いて見える父だったが、僅かに震えている唇を見れば完全に怒り心頭しているのがわかる。
父は普段温厚なだけに、ここまで怒るともう恐怖でしかない。
「君のお父上とは旧知の仲でね、その息子である君なら……と考えていたのだが、そうか、事案を選り好みする怠慢な検事だと、君は私のことをずっとそんなふうに思っていたんだな?」
「そ、それは……」
違う。本来ならそう言い逃れしたいところだけど、黒川さんが録音した音源がある限り誤魔化せばそれは嘘になる。完全に窮地に立たされた板垣さんは情けないくらいに身体を縮こませ俯いていた。
「松下検事殿、どうかここは穏便に――」
崖っぷちに立たされた息子の姿を、見かねた父である板垣警視総監が宥めようと間に入る。