授かったら、エリート弁護士の愛が深まりました
「じゃあ、お父様と仲直りできたんですか?」
「まぁね、お互いにいつまでも意地を張っていても、何も変わらないって俺も父も気づいたんだ。元々顧問弁護士になれって言われてたし、もしかしたら父にとってはそれが和解への歩み寄りだったのかもな。いつまでも子どもみたいに意地を張って反発していたのは俺のほうだ」
黒川さんは自嘲気味に笑ってひょいと肩を竦めた。父親との間にできた溝が埋まったことで、幾分彼の表情も清々しい。
「それに父の会社と契約を結ぶことで忙しくなる半面、今以上に事務所の経営が潤うことになる。事務所にとっても悪い話じゃない」
肩を抱き寄せられ私はその身を委ねる。彼の体温がじわっと伝わって、本当に彼に愛されていたのだとひしひしと彼の愛情を感じた。
「ごめんなさい。私、黒川さんのこと……誤解したりなんかして」
「いや、誤解させるようなことをした俺の責任だ。実は板垣警視総監は松下検事の権力を自分の都合のいいように使おうとしているっていう妙な噂があってね、息子をダシにしてお近づきになろうって魂胆だったんだろうけどな」
「え? そんな……」
「君に盗聴器を仕込んだのは船内で君に近づけない間、危ない目に遭っていないか知るためと同時にあの息子が動かぬ証拠を口にしたとき、それをお義父さんに伝えるためだった。ああいう生真面目な性格の人間は、必ず最後に本当のことを喋る。俺の予想はドンピシャだったわけだ」
最初、なぜ盗聴器を私につけたのかわからなかったけど、黒川さんはなにもかも初めから計画してたんだ。
「まぁね、お互いにいつまでも意地を張っていても、何も変わらないって俺も父も気づいたんだ。元々顧問弁護士になれって言われてたし、もしかしたら父にとってはそれが和解への歩み寄りだったのかもな。いつまでも子どもみたいに意地を張って反発していたのは俺のほうだ」
黒川さんは自嘲気味に笑ってひょいと肩を竦めた。父親との間にできた溝が埋まったことで、幾分彼の表情も清々しい。
「それに父の会社と契約を結ぶことで忙しくなる半面、今以上に事務所の経営が潤うことになる。事務所にとっても悪い話じゃない」
肩を抱き寄せられ私はその身を委ねる。彼の体温がじわっと伝わって、本当に彼に愛されていたのだとひしひしと彼の愛情を感じた。
「ごめんなさい。私、黒川さんのこと……誤解したりなんかして」
「いや、誤解させるようなことをした俺の責任だ。実は板垣警視総監は松下検事の権力を自分の都合のいいように使おうとしているっていう妙な噂があってね、息子をダシにしてお近づきになろうって魂胆だったんだろうけどな」
「え? そんな……」
「君に盗聴器を仕込んだのは船内で君に近づけない間、危ない目に遭っていないか知るためと同時にあの息子が動かぬ証拠を口にしたとき、それをお義父さんに伝えるためだった。ああいう生真面目な性格の人間は、必ず最後に本当のことを喋る。俺の予想はドンピシャだったわけだ」
最初、なぜ盗聴器を私につけたのかわからなかったけど、黒川さんはなにもかも初めから計画してたんだ。