続・隣人はクールな同期でした。
そんな質問の方が
よっぽど不安になるよ。
「セツナ…
キス、してもいいか…?」
「…バカ」
そんなマジマジと顔を見ながら
全然、柄にもない事言わないでよ…
「セツナ…」
ソファに座って休んでいるアタシに
ジンは腰を屈め耳元で囁く。
「…抱きてぇ」
・・・え。
「な、なに言ってッッ」
言い終わる前に唇を塞がれ
そのキスは徐々に深くなっていく――
人の体を心配してたはずの男が
どうして急に狼になるの!?
「…ッは」
やっと少し放してくれたその一瞬で
アタシは一気に空気を取り込んだ。
それが苦しんでいるように見えたらしい。
「悪い!!
歯止めが利かなくなったッ」
ハッと我に返り
急いでアタシから離れ距離をおいた。
『歯止めが利かない』って
一応自覚はあったのか。
こんなキス
ただの会社の同期だったら
もちろん知らなかった。
こういうときに実感する。
アタシ達
付き合っているんだなって――
「平気、大丈夫」
恥ずかしくって
くすぐったくて変な感じだけど
すごく嬉しい。
そして心地いい。