二度目の結婚は、溺愛から始まる
一度目の結婚は、幸せを噛みしめるほど長くは続かなかった。
別れてからは、お互いに長い間辛く苦しい時を過ごし、過去を乗り越えられずにいた。
再会してからは、一気に縮まった距離に戸惑い、同じ苦しみを味わいたくないと怯えていた。
一緒にいても、何の憂いもなく「幸せだ」と言える時間は、ほとんどなかった。
わたしたちの間には、七年前の出来事が影を落とし続け、お互いに対する罪悪感や贖罪の気持ちが常につきまとっていた。
それでも、好きだと思う気持ちは消せなかった。
距離を置き、二度と会わないようにして、自分の中にある消せない想いから目を逸らし、楽な方を選ぶこともできただろう。
そうして、誰か別の人と、一点の曇りもない「幸せ」な人生を選ぶこともできたかもしれない。
けれど、どんなにあがいても、自分の気持ちに嘘は吐けなかった。
吐きたくなかった。
蓮以上に、わたしを求めてくれる人はいない。
蓮以上に、わたしが欲しいと思う人はいない。
七年かけて辿り着いた答えは、「蓮以外は愛せない」だった。