twilight sinfonia
「深優、あんまり白米食べないでね?明後日普通にフェスだからね?」
「むぅ……でも、食べたい……」
「追加注文絶対しちゃダメだからね。こないだ衣装危なかったんだからほんと、やめてね?」


お仕事関係には流石に手厳しい。
いくら深優が病んでて、やけ食いしたくなっても、瑠南にツノが生えるから。
深優は大人しく空になったお茶碗を置いた。


「9月になったら死ぬほどご飯食べる……」
「ほんとに太らないでね。深優動かないから太ったら一瞬だよ?」
「……がんばります」


完全オフ、お疲れ様会の焼肉だって言うのに、お仕事を忘れるわけにはいかない。
プロ意識ってやっぱり大事だなって思うけどね、たまにはゆっくり休みたいよね、って。






「そういえば事務所主催のフェスのシャッフルって決まったん?」


お肉もひと段落ついた頃。
気の抜けた関西弁が隣から聞こえた。
ファンの前では絶対に出さない、中途半端な関西なまりを、お茶を飲みつつ晒す瀬那。
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