twilight sinfonia
一番最初に私のことを認めてくれた人は、いつも私のそばに寄り添ってくれて、私の欲しい言葉をくれて、私に勇気をくれる。


いいよ、受けて立つ。大丈夫、私なら。
アンチなんかクソくらえ。
私は、私を認めてくれる人のために歌う。


じっと瀬那を見つめる。
瀬那も私のことを見つめて笑ってくれている。


私はギュッと瀬那の胸に顔を寄せる。




「……好き」
「え、何。キモい」
「は?ふざけんな」


いや、ほんとなんだし。
なんなんこいつまじ。
なに?いいムードだったよ?
キモいってなに?


「拗ねるよ?」
「あ、ごめん。いや、単純に。
あんま可愛いこと言うと明日動けない体にする自信がある」
「……そんな自信いらない」
「別に腰砕いて欲しかったら砕くけど」
「いらない」


ライブ前日になっても瀬那の頭の中はちゃんと高校生だった。
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