熱海温泉 つくも神様のお宿で花嫁修業いたします
「でも、火傷はすぐに冷やさないと跡になるから、八雲さんの言うとおり、ちゃんと冷やしたほうがいいよ」
眉尻を下げたちょう助は、花を心配してくれているのだろう。
初めの頃に、ここで揉めたことが嘘みたいだと花は思う。
(あのときは、まさかこんなふうに話せるようになるとは思わなかったけど……)
今ではまるで、ちょう助は兄弟のいない花にとって弟のような存在だった。
素直で、真っすぐで……。ちょう助はいつでも花に、自分の正直な気持ちをぶつけてくれた。